骨を強くすると聞くと、カルシウムが頭に浮かぶ方が多いと思います。
しかし、カルシウムが骨を強くできるのは、カルシウムに骨の材料になって!と指示を出すビタミンDの存在のおかげです。
カルシウムを与えてもビタミンDが不足していれば、カルシウムは骨に吸収されにくくなってしまい、上手に骨を強くすることができません。
今回は、カルシウムと深い関わりのあるビタミンDのはたらきや、不足すると何が起きるのか、ビタミンDが豊富なオススメの食べ物をまとめました。
この記事の著者
- ペット栄養管理士
- 犬の管理栄養士
- 上級食育アドバイザー
- 日本ペット栄養学会正会員
- Bowls Fresh Dog Food 開発チーム
- 手作りごはん歴7年
- 食品衛生管理者
くわしいプロフィール
自身と暮らしているチワワがフードを食べなくなったことがきっかけで、手作りごはんに興味を持つ。
日々実感する手づくりご飯の魅力を伝えるべく、犬のごはん作りに関するブログ「チワワごはん」を開設。
ブログ運営の傍ら、犬の食事相談や栄養指導に励み、指導数は100匹以上にのぼる。
現在は、企業とのレシピ開発やコンサルにも力を注いでいる。
ブログ月間1.5万PV以上、インスタグラムのフォロワーは3.6万人ほど。著書「栄養満点なチワワごはんの作り方」
ビタミンDのはたらき
ビタミンDは骨におもにカルシウムなどのミネラルバランスを調整するはたらきがあります。
ビタミンDが骨からカルシウムを溶かしたり、くっつけたりするため、骨の強化には欠かせません。
ビタミンDが不足すると?
紫外線を浴びると、体内で少量のビタミンDが作られます。
そのため、毎日適度に日光に当たっていれば、欠乏症を引き起こすことはあまりありません。
追記:2021/08/28 犬は紫外線を浴びてもビタミンDが作られないことがわかりました。
不足すると、くる病(足の骨が変形し、歩行に障害が出る病気)や骨軟化症、骨粗しょう症などを引き起こしやすくなります。
ビタミンDを摂りすぎると?
食欲がなくなる、下痢、嘔吐、疲れやすくなるなど。
よっぽど摂りすぎた場合には高カルシウム血症(または過カルシウム血症)を引き起こします。
ビタミンDを多く含む食べ物
鮭、イワシ、サンマ、うなぎ、マグロ、きのこ類など。
きのこ類は、食べる前に2時間ほど日光に当ててから食べると、ビタミンDの量が増えます。
ビタミンDを含む食材は、油と相性が良いので、出来るだけ油で炒めましょう。
参考資料
阿部又信(2008)『動物看護学全書 第8巻 [改訂3版]動物看護のための小動物栄養学』日本小動物獣医師会 動物看護士委員会監修 ファームプレス社.
須崎恭彦(2009)『愛犬のための症状・目的別食事百科』講談社.
全国動物保健看護系大学協会 カリキュラム検討委員会編(2014)『動物看護学教育標準カリキュラム基準 専門分野 動物栄養管理学』左向敏紀監修 インターズー社.
中嶋洋子(2016)『栄養の教科書 改訂新版』新星社.
中屋豊(2009)『図解入門 よくわかる栄養学の基本としくみ』秀和システム社.
舛重正一/鈴木和春監修(2005)『最新版 ビタミン ミネラルBOOK』新星社.
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