おりものの色や量が気になり、病院に行くとその日から入院が必要といわれるモナと私。子宮蓄膿症と診断され、手術は明後日。驚きと不安でいっぱいの中、退院までのスケジュールが決まっていく。獣医師に手術の必要性を再確認し、お願いすることに。
くわしくは、モナの子宮蓄膿症の初期症状や診断されるまでをごらんください。
今回は、子宮蓄膿症の手術当日のモナの様子、子宮蓄膿症の画像、手術にかかった時間など、手術当日のできごとから退院までをまとめています。
手術までの入院では何を行うのか、手術当日の流れ、手術にかかった費用などこまかいことをブログに書くことで、愛犬が子宮蓄膿症といわれ、手術が必要になった飼い主さんの参考になれるのではと思い、記事にしました。
これまでに大きな手術を受けたことがなく、当日までに不安や疑問を抱えている飼い主さんの負担を少しでも軽くできれば、うれしく思います。
犬種:チワワ
体重:1.7kg
発覚時の年齢:7歳5か月
避妊:未避妊
食事:手作りごはん
病歴:とくになし
忙しい方へ:この記事の要点
- 手術にかかった時間は2時間(摘出手術自体は30分程度。麻酔から覚めるまでの時間を含む)
- 入院期間は全部で6日間
- 手術費用は44,000円で、入院費や薬代を含めた合計額は110,000円ほど
子宮蓄膿症手術前に低血糖を治すため、2日間点滴をした
子宮蓄膿症がわかった8/8の17時ごろに獣医師さんに低血糖と電解質バランスの崩れの説明を受け、注射が必要で、低血糖によるけいれんの恐れがあることから、そのまま入院になりました。
入院1日目:8/8のモナの様子と記録
退院までの日程などの説明を受け、帰り際、今日は家に帰れないことを伝えるためモナと会うことに。
入院室とかかれた部屋では、点滴に繋がれているモナがいました。
病院に着いた時よりも表情があかるく活発になっており、ほんの少しだけ安心しました。
獣医師さんは、「ブドウ糖を点滴をしているので、さっきよりはラクになっていると思います」と話していました。
私はモナを撫でながら、どうして点滴や手術が必要になるまで気が付かなかったんだという気持ちでいっぱいになり、涙が出てきました。
モナがうっていた点滴:ソルラクト
ブドウ糖やナトリウム、カリウムが含まれている点滴専用の液体で、エネルギーの補給や脱水症状の防止、低血糖予防に使われるそうです。
そして、私がもっとも気になっていた入院中の食事のことを獣医師さんに聞きました。
入院中の食事について
モナは2歳ごろからドッグフードを食べなくなったため、普段は私が作ったごはんをあげています。そのため、病院からでるドッグフードは食べない可能性がありました。
そのことを獣医師さんに伝え、「ごはんを作って持ってきたら、あたためてあげることはできますか?」か聞きました。すると快くOKしてくれました。
続けて私は「もしかしたら缶詰を食べたがるかもしれないので、もし私のごはんをあげて、食べなかったらフードをあげて欲しいのですが…」というと、「もちろんです!モナちゃんの食べ具合をみて、柔軟に対応します。どうにかごはんを食べてもらえるよう工夫します。」と言ってくれました。
つねに私とモナ目線で話す獣医師さんの言葉と私たちに寄り添った対応に、この人ならモナを預けても大丈夫。と思え、不安がすこしずつ減っていきました。
面会のタイミングでごはんを持っていくことに
8/8 16時ごろ来院 子宮蓄膿症発覚日 | ごはんなし |
9日 | 10時に面会。その日の2食分もっていく 朝夜2食 |
10日 12時開始予定 手術日 | 絶食のためごはんなし 術後の面会時に11日と12日の4食分をもっていく |
11日 | 朝夜2食 (沖縄のお盆で終日お休み。病院に人はいるが面会できず) |
12日 | 朝夜2食 〃 |
13日 10時ごろ来院予定 退院日 | ごはんなし |
ごはんを持ってくるタイミングを獣医師さんと計画し、このような流れになりました。
食事のはなしが終わると費用について説明があり、かかる子は10万ほどかかる事があるといわれました。手術自体は4万円ほどで、入院費や薬代などが加算されていくそうです。
その日はモナをそのまま預け、帰宅しました。
入院2日目:8/9のモナの様子とできごと
翌日の10時ごろにモナのごはんをもって面会しました。
私がモナと目が合う前のモナは、部屋の左隅にたたずんでいましたが、私と目が合うと起き上がり、尻尾をふってきてくれました。
私に抱っこされている間ずっとキューキューと鳴いていました。はやく帰りたいと言っているようでした。
8日の夜、すこし缶詰を置いたら夜中食べていたそうで、安心しました。
モナがうっていた点滴:ソルアセトD
8日の点滴同様、ブドウ糖やナトリウム、カリウムが含まれている点滴専用の液体で、エネルギーの補給や脱水症状の防止、低血糖予防に使われるそうです。
食欲があまりないからか、よりブドウ糖が多いものに変わっていました。
9日の食事内容
材料:とり胸、くこの実、玄米のおかゆ、バター、塩、ピーマン、キャベツ、ぶなしめじ(白)、栄養酵母
焦ってとるのを忘れていました。
食事をもっていくとその場でお皿に盛り付けてくれ、「よかったね~あとで食べてね」と缶詰の隣においてくれました。
あまり長居してもモナが疲れるかな…と思い、15分ほど滞在し、その日は帰りました。
いよいよ手術当日
この章では、手術当日と術後間もないモナの様子や獣医師さんからの説明をまとめています。
入院2日目:8/10 手術当日の1時間前のモナの様子とできごと
手術1時間前の11時ごろにモナと会いました。
緊張してハァハァ口呼吸していましたが昨日よりも表情が明るく、元気が増したようで少し安心したのを覚えています。
私が不安だとモナもよけい不安になると思い、なるべく平常心でモナと接しました。
食欲はあまりなく、昨日私がもってきたごはんや缶詰は口にせず、なにも食べていないと言っていました。
体のためにとおかゆにしましたがやはりおかゆはキライのようで、術後はモナの好きなチャーハンにしようと思いました。
手術当日の朝の血液検査結果
獣医師さんに「血糖値はだいぶ落ち着いているので、予定通り手術を行います。ただ、点滴をしているので血が薄まり、貧血気味の数値になっています。もともと貧血はなかったので大丈夫だとは思いますが、念のため輸血の準備も行っています。」といわれました。
モナを励まし、11時20分ごろに病院からでました。
先生に「お願いします」というと、「お預かりします」と深くお礼をしてくれました。
当日の手術時間
手術は12時から14時までと伝えられました。
獣医師さんは、「手術自体は30分程度で終わりますが麻酔からさめて体調に変化がないか様子をみたいので、時間を長めにとっています。あとは処置が多くなる場合もあるので。」
「たとえば、おなかを開けてみたら膿がおなかに広がってしまっている場合は、おなかの洗浄も必要になってきます。出血が多い子は血が止まらず処置に時間がかかる場合があるので、そういったリスクを考えての時間です。2時間も手術するということではないので安心して大丈夫ですよ。」と話してくれました。
私と母は、手術が終わり、落ち着いたころの16時に面会に行く流れになりました。
入院3日目:8/10 手術終了後2時間後のモナの様子
16時に面会に行くと、まず獣医師さんからの説明がありました。
「手術は成功して、モナちゃんも元気です。おなかに膿はたまっていませんでした。貧血も大丈夫そうだったので輸血も使っていません。出血の心配もなく問題なく手術行えました。摘出した子宮と卵巣ありますがごらんになりますか…?」と聞かれました。
血はニガテですがモナの体の一部だったため興味があり、見せてもらうことにしました。
クリックで子宮蓄膿症術後の画像をみる
はじめてみた時は臓器そのものにビックリしましたが、どのあたりが異常なのかわかりませんでした。
獣医師さんが「膿がでないように端っこは縛っています。これ(縛っているひも)をとると、なかの膿があふれてきます。本来の子宮はこのピンセットの細さくらいで、かなり膨らんでいます。」と教えてくれました。
「早期発見だったため健康状態もよく、スムーズに手術を行うことができました。モナちゃんは、心臓や腎臓の病気が原因の子宮蓄膿症ではありませんでした。老化によるものです。これから少しずつ元気になっていくと思います。おなかを開いたついでにほかの臓器もみましたがとくに異常はみられず、キレイな色をしていましたよ。」と話してくれました。
手術の成功を知り安心したところで、モナに会うことに。
術後のモナの様子
ぼんやりしていましたが表情や反応がよかったため、とても安心しました。
獣医師さんは「術後、食欲があるようであれば今日帰してもいいかな。と思っていましたが、なかなか食べてくれないので、やはり12日まで入院してこちらで様子を見た方がよさそうです。」と言われ、「食べてよ…」とつぶやきました。
「ただ、傷跡は気にしていないようで、表情もよくなってきています。私たちが部屋にはいると飼い主さんたちと思って尻尾をふってでてきますよ。プイっと背中を向けて奥にフセていきますけど…」と笑いながら言っていました。
面会できない11日と12日のごはんを獣医師さんに渡し、モナにまたあとでねと声をかけました。2日間のお別れです。
獣医師さんに「モナをお願いします」というと「お預かりします。では13日に」と深く頭を下げて私たちを見送ってくれました。
入院4日目と5日目:8/11、12 洗濯や仕事に励む私
「お盆のためお休みですが担当と獣医師が時間にみにきます。そのときにお薬とごはんをあげます。基本的に面会はできませんが、緊急の事態があれば面会をお願いすることがあります。」と言われ、連絡がこないことを祈る2日間でした。
私はなにもしない時間があると、モナ大丈夫かなぁ…と心配になったので、できるだけ仕事や作業をして時間を埋めました。
モナがいない間にお気に入りのクッションを洗ったり、クレートを掃除したり、退院したときにモナが清潔な場所でいれるようにしました。
その間に電話がかかってくることはなく、13日の朝を迎えました。
8/11、12のごはんの内容
材料:発芽玄米、レバー、クコの実、オリーブオイル、ピーマン、ぶなしめじ(白)、栄養酵母
おかゆを食べなかったので、大好きなレバーチャーハンにしました。
13日に看護師さんに聞くと、2日間しっかり残さず食べていたようです。缶詰もとなりに並べておくと、そちらもすこし食べていたそうで、安心しました。
退院日:8/13 退院当日のモナの様子と記録
いよいよ退院日。
モナを担当した獣医師さんと、朝の10時ごろに費用の計算をして退院の準備ができたら電話をかけると約束をしたため、朝7時に起きてモナを迎えに行く準備をし、電話をいまかいまかと待っていました。
しかし、11時30分になっても電話が来ず、午前中は12時までの診療だったためこちらから電話をかけることに。
私「今日退院予定のモナの飼い主です。10時ごろに費用の計算が終わり次第、電話していただく話になっていたと思うのですが…」
受付の人「あ、モナちゃんですね。しばらくお待ちください…。(保留音)お待たせしました。ただいま計算中です。午前中には折り返しますのでしばらくお待ちください。」
11時50分ごろに着信があり、
受付の人「モナちゃんの費用計算終わりました。合計で114,828円になります。すぐお迎え来ていただいで大丈夫ですよ。ご都合悪ければ午後でも大丈夫ですがいつごろになさいますか?」
私「すぐに向かいます。15分ほどで着くと思いますので、よろしくお願いします。」
私は、モナを担当した獣医師さんとの約束が受付の人にうまく伝わっていなかったんだろうな、と思いました。私が朝に電話していたら朝迎えにいけたのかも…と母と話しながら向かいました。
病院につくとモナを担当した獣医師さんは見当たらず、院長先生が対応してくれ、血液検査の結果や縫い目について話してくれました。
退院日のモナの血液検査の結果
院長先生「術後も点滴をしていたため数値は貧血気味ですがすこしずつ回復していくでしょう。白血球の数値が高いのは、まだ子宮があると思って菌を倒そうとたたかっているからです。子宮をとりのぞいたからといって、すぐには下がらないのが普通なので心配はいりません。」
「縫い目もみましたが炎症等起きておらず、キレイです。こちらも心配いりませんよ。あとは抜糸が必要なので受付でお会計とつぎの予約をお願いします。」といわれました。
私と母としては入院前からモナを見てくれた獣医師さんに会いたかったため、その方がいる日(8/24)に抜糸の予約を入れました。
子宮蓄膿症の手術でかかった費用と退院後のお薬等の説明
子宮と卵巣摘出の手術費用は44,000円でした。
8日から13日までの手術費用に入院費や検査代を含め、11万円ほどかかりました。
受付に行き、おうちであげるお薬やエリザベスカラー(おなかをなめないよう首に巻く透明のもの)についての説明があり、お会計をしました。
エリザベスカラーについて
11日から13日のお迎えまで、つねに誰かが見られる状況ではなかったため、傷ぐちをなめないようにずっとつけていたそうです。
モナの場合、購入ではなくレンタルで抜糸まで貸してもらいました。
看護師さんに「モナちゃんは傷をあまり気にしていないようなので、家にモナちゃんをみれる人がいるときは外しても大丈夫です。夜寝るときは念のためつけてください。」といわれました。
カラーに抵抗を感じたため、私が「おなかが隠れる洋服だったら外してもいいんですか?」と聞くと、それでも大丈夫ですよ。と言ってくれました。
お薬について
お薬は抗生剤2種類(アモキクリアとビクタス錠)と痛み止め(メタカムシロップ)の合計3つをもらいました。
退院直後のモナの様子
モナはエリザベスカラーをして、看護師さんといっしょにやってきました。
私と母に気づいたモナはハァハァと舌を出し興奮気味で、モナに「帰ろう帰ろう!」と伝えるとキューキュー鳴き、私にしがみついてきました。
みんな興奮状態で、母も私も写真をとるのを忘れていました。
家に帰る車のなかでも落ち着かず、ハァハァと口呼吸息をし、心臓がバクバクしていて、ずっと興奮していました。
さっそく車のなかでカラーを外し、モナに「入院はもう終わり。いま家に帰っているんだよ。」とはなしました。
13日にお迎えがお昼になったため、朝に缶詰を食べたようでした。
暴れたのかカラーをつけたまま食べたのか、耳や手、尻尾に乾いたウェットフードがついていて、体中からドッグフードのニオイがしていました。
普段、体臭はほとんどないモナですが、お薬の影響もあってか、耳のなかや肉球の間、肛門までフードのニオイがして、食べものって大切なんだと改めて感じました。
家についたときのモナの様子と記録
疲れているなか申し訳ないのですが、家に着いたらすぐに体をぬるま湯で拭きました。
よくみると尻尾や肛門にうんちがついていたり、術後にでたのか、おりものがべたっと陰部についていたりあまり清潔ではありませんでした。
お盆明けでバタバタしていて、看護師さんたちも忙しかったんだろうな。と思いました。
あたたかいタオルで毛についたフードや汚れを落とし、薄めたオレンジエックスで2回ほど体をふきました。
おしりの毛が伸びていて不衛生だったためバリカンでささっと短く切りました。
爪と肉球の間の毛をみると切られていたので、看護師さんがやってくれたんだと気づき、抜糸のときにお礼を言おうと思いました。
モナは家に着いたことと入院が終わったことに気づいたようで、緊張がほぐれて疲れがどっと来たような表情をしていました。拭かれているのは気持ちいいようで、ボーっとしていました。
すこしずつ落ち着いていったモナ
体がキレイになり家におろすと、記憶をたどるように靴箱や自分の部屋のニオイをかぎウロウロしていました。はじめはソワソワしていましたが、1時間も経てばクレートのなかで横になって寝ていました。
体温が高く、あついようでクレート内でハァハァしていたので、クレートに向けて扇風機をあてると気持ちよさそうに寝ていました。
13時ごろに父親がとり胸肉を茹でているのに気づくとのそっと起き上がり、尻尾を振ってキッチンで待機している姿をみたときは、元気そうですこし安心しました。数口しか食べませんでしたが…。
夕方ごろ、目を開けたまま熟睡していました。鼻や口、ひげ、手がピクピク動き、何度も寝言をいっており、入院と手術の疲労が伝わりました。
13日のお昼ごはんと夜ごはん
お昼はあまり食欲がなく、父親からもらった茹でたとり胸肉を食べて、牛乳やジャーキー、パンをすこし食べました。
夜になると食欲を取り戻したのかごはんを待っており、手であげると完食しました。
材料:とり胸肉、レタス、牛肉、白菜、くこの実、オリーブオイル、玄米、ピーマン、栄養酵母、ぶなしめじ(白)
13日の夜のできごと
注射していた部分をよくなめていたので気になり、ワセリンを塗ってガーゼをして傷用テープで止めました。何度も外れて逆に歩きずらそうにしたいたので、結局、夜寝る前に外しました。
退院当日の縫い目と舐めないように行ったこと
クリックして退院直後のおなかの縫い目をみる
横になっているときにはじめて縫い目や毛がそられたおなかをみて、胸が苦しくなりました。
母親は寝ているときに縫い目をなめることを心配し、モナの洋服を参考にしながら自身のユニクロのねまきではらまきを作ってくれました。
はらまきをしたモナと一緒に眠りました。家族一同、久々にぐっすり眠れた夜でした。
まとめ:子宮蓄膿症の手術にかかった費用は11万円ほどで入院期間は6日間
8/8 16時ごろ来院しそのまま入院 子宮蓄膿症発覚日 | 入院1日目 |
9日 | 入院2日目 |
10日 手術日 | 入院3日目 |
11日 | 入院4日目 |
12日 | 入院5日目 |
13日 12時ごろ来院し、退院 | 入院6日目 |
全部でかかった費用 | 114,828円 |
入院期間 | 6日間 |
心も体もバタバタした6日間でした。モナにとっても長く、つらい時間だったと思います。
モナ以外の犬と暮らしたことがなく経験が浅いことと、いままで手術が必要な大きい病気になったことがなかったため、6日間つねに気が張り詰めていました。
いつも通りクレートからでて配達の人に吠えたり、ごはんを待っている姿をみてだいぶ気が楽になりました。
あとは抜糸までトラブル等なければと願っています。
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