犬にアルコールの入った日本酒やみりんは、あげちゃいけないの?
どのくらいの量のアルコールをあげると危険なの?
アルコールの消毒スプレーもダメなの?
と思っている方の不安を解消します。
\この記事を読むとわかること/
- 犬にアルコールをあげてはいけない理由
- アルコール中毒になりやすい量
- 愛犬がアルコールを誤飲してしまったときの対処法
- 愛犬がアルコールティッシュを食べた時の対処法
- アルコール入りグッズを使ってもいいのか
- アルコール以外での犬の消毒方法
犬とアルコールに関する知っておきたいことまで合わせてわかります。
「犬がお酒をのむと、どうなってしまうんだろう?」
「普段からアルコールティッシュを使って、お散歩帰りの足を拭いているんだけど、もしかしてダメだったりして、、?」
と思っている方は、不安が解消されますので、ぜひ読んでみてください。
この記事の著者
- ペット栄養管理士
- 犬の管理栄養士
- 上級食育アドバイザー
- 日本ペット栄養学会正会員
- Bowls Fresh Dog Food 開発チーム
- 手作りごはん歴7年
- 食品衛生管理者
くわしいプロフィール
自身と暮らしているチワワがフードを食べなくなったことがきっかけで、手作りごはんに興味を持つ。
日々実感する手づくりご飯の魅力を伝えるべく、犬のごはん作りに関するブログ「チワワごはん」を開設。
ブログ運営の傍ら、犬の食事相談や栄養指導に励み、指導数は100匹以上にのぼる。
現在は、企業とのレシピ開発やコンサルにも力を注いでいる。
ブログ月間1.5万PV以上、インスタグラムのフォロワーは3.6万人ほど。著書「栄養満点なチワワごはんの作り方」
犬にアルコールはあげてはいけない
犬にお酒などのアルコール類をあげてはいけません。
理由は、中毒を引き起こしてしまうリスクがあるからです。
とくに超小型犬や小型犬は体が小さいので、少量でも舐めてしまうと重症になる危険性が高いです。
ビールなどのお酒だけでなく、同じく料理酒やみりんなどの料理酒も、犬のごはんにいれたするのはやめましょう。
これ以上飲んだら危険!知っておきたい致死量
体重1kgあたり5.5〜7.9gのアルコールを舐めてしまうと、アルコール中毒になる可能性が高くなります。
出典:How Harmful Is Alcohol To Dogs? What To Do If Your Dog Drinks Alcohol-AMERICAN KENNEL CLUB
5.5〜7.9gというと、だいたい、スプーン1杯から2杯くらいの量です。
この量はアルコール原液の量です。
缶ビール一本分には、だいたい20gのアルコールが含まれているので、私の愛犬がコップ1杯以上飲んでしまうと、命が危険な状態になります。
こわいモナ
犬がアルコールを飲んだときの主な症状
少ない量であれば軽症ですむ場合が多く、飲んだアルコールの量が多ければ多いほど、重症化しやすいです。
主な症状は以下の通りです。
- 呼吸困難
- 嘔吐・下痢
- 興奮
- ふらつき
アルコールを飲んでしまった愛犬が嘔吐・下痢をしたときには、すぐに片付けましょう。
嘔吐物や下痢はアルコールを含んでおり、舐めたり、触ったりしないように二次被害を減らすためです。
犬のからだに吸収される時間
アルコールは30分ほどで愛犬の体に吸収されます。
個体差がありますが、アルコールを飲んでしまって30分後あたりから、症状がみられる場合が多いです。
飲んだ場合、皮膚にアルコールをつけた場合、どちらも同じです。
犬がアルコールを間違って飲んだときの対処法
目を離した隙に、愛犬が間違って飲んじゃってた!というときは、まずは愛犬をアルコールから離しましょう。
少しの量であれば軽症ですむことが多いので、そこまで大袈裟にとらえなくても大丈夫です。
ただし、大量に飲んでしまった場合や、少量でもいつもと様子が違う場合は、すぐに動物病院に連れていきましょう。
すぐに病院につれていくべき症状
- 壁やソファにぶつかってまともに歩けていない
- 名前を呼んでも反応せず、目が合わない
- 愛犬の心臓のリズムが自分(飼い主さん)の音よりも遅く、弱々しい
- 肉球や体が冷たい
- 息苦しそう
- ずっと水を飲んでいる
病院にいく際には、愛犬が飲んだかもしれないアルコールを持っていき、獣医師さんに見せると治療の手助けになることがあります。
病院に着くまでに飼い主さんができることは、移動中、いつでも水が飲めるようにしておきましょう。
ポカリスウェットを同量の水で薄めたものを飲ませると、脱水の予防になります。
愛犬がアルコールティッシュを食べたっぽい…
アルコールティッシュのアルコールは、消毒用のため、お酒よりも度数が強いためです。
アルコールの種類で危険性や症状がでる時間がかわるため、そのとき食べたであろうアルコールティッシュも持っていきましょう。
犬の消毒にアルコールウェットティッシュ・消毒スプレーはNG
愛犬に人間用のアルコールティッシュや消毒スプレーは使わないで下さい。
アルコール消毒スプレーには、ビールの約10倍以上のアルコールが含まれています。
愛犬の体をさっと拭いたから、一度吹きかけたから、といってすぐに中毒になる可能性は低いのですが、愛犬に積極的に使うべきものではありません。
人間が匂いをして、アルコールの匂いがするものは、アルコールの量が多いので、とくに愛犬には使わない方が良いです。
「じゃあ、どうやって愛犬をキレイに消毒したらいいの?」と思いますよね。
つぎに、安全な愛犬の消毒方法をお話ししていきます。
安全に愛犬をキレイに消毒する方法
- 赤ちゃん用のウェットティッシュを使う
- 犬用のウェットティッシュを使う
- 犬用の消毒スプレーを使う
- 私の対策:オレンジエックスを使う
これらの4つは、アルコール中毒の危険性が少なく、愛犬をキレイにできる方法です。
一つずつ、みていきましょう。
1.赤ちゃん用のウェットティッシュを使う
人間の赤ちゃん用のおしり拭きやウェットティッシュは、アルコールがかなり少ない、またはノンアルコールのものが多いです。
赤ちゃんのような敏感肌でも刺激が少なく、消毒できるので、アルコールが苦手な愛犬にも安心して使えます。
2.犬用のウェットティッシュを使う
赤ちゃん用よりも値段が手頃で、アルコールフリーのウェットティッシュが多いです。
お散歩帰りの足拭きや、目ヤニ掃除、お尻拭きにも使えるので、日常のさまざまな場面で活躍します。
アルコールが含まれていない分、殺菌・消毒というよりは、キレイにする役割があります。
3.犬用の除菌スプレーを使う
次亜塩素酸などの犬用の除菌スプレーを使うとアルコールの約70%の力で、ウィルスを除去することができます。スプレーすると空気に戻る性質をもつため、安心して使うことができます。
4.私の対策:オレンジエックスをつかう
私は、オレンジエックスという洗剤を5年以上使っています。
オレンジの皮を原料に使っており、抗菌力(ウィルスが居ずらい環境にする力)と消臭力、虫除けなどに特徴がある洗剤で、犬にも使えます。
私は愛犬にアルコールや次亜塩素酸系スプレーを使うことにあまり気が進まないので、自然由来のオレンジエックスを使っています。
犬とアルコールのQ&A
犬とアルコールに関するよくある質問をまとめました。
参考文献
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