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なぎ
7歳のチワワのモナの飼い主。
犬の管理栄養士/ペット栄養管理士/上級食育アドバイザー

自身の経験を活かし、企業様との手作りごはんやおやつのレシピ開発・作成から、商品を売りたい飼い主さんへのレシピ相談などに精を出している。

愛犬の毎日をもっとステキに!をモットーに当ブログ「チワワごはん」で情報発信中。
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犬の手作りごはんにアボカドはいいの?中毒になる危険性は?

犬にアボカドを与えてはいけない?

ほとんどの動物の毒となりうるアボカド。

そんなアボカドを愛犬にあげてもいいの?と聞かれることがたまにあります。

結論からいうと、たくさんのアボカドでなければ、犬にあげても大丈夫です

私は実際に手作りごはんで、アボカドを使います。

どうして意見がわかれるのか、どうして私はアボカドをあげているのか解説していきます。

この記事の著者

  • ペット栄養管理士         
  • 犬の管理栄養士
  • 上級食育アドバイザー
  • 日本ペット栄養学会正会員
  • Bowls Fresh Dog Food 開発チーム
  • 手作りごはん歴7年
  • 食品衛生管理者
くわしいプロフィール

自身と暮らしているチワワがフードを食べなくなったことがきっかけで、手作りごはんに興味を持つ。
日々実感する手づくりご飯の魅力を伝えるべく、犬のごはん作りに関するブログ「チワワごはん」を開設。
ブログ運営の傍ら、犬の食事相談や栄養指導に励み、指導数は100匹以上にのぼる。
現在は、企業とのレシピ開発やコンサルにも力を注いでいる。
ブログ月間1.5万PV以上、インスタグラムのフォロワーは3.6万人ほど。著書「栄養満点なチワワごはんの作り方」

目次

犬にアボカドを多量あげると命の危険がある

犬にたくさんの量のアボカドは危険

動物看護師のための参考書には、アボカドについてこう書かれていました。

「アボカドに含まれる7価アルコールのペルセイトール(perseitol)は、犬・猫だけでなくフェレットや兎にも有害で、嘔吐、下痢、胃腸の炎症などを生じ、多量の場合は死ぬこともある。」

阿部又信(2008)『動物看護学全書 第8巻 [改訂3版]動物看護のための小動物栄養学』日本小動物獣医師会 動物看護師委員会監修,ファームプレス社.

つまり、アボカドの成分が犬の体には悪く、多量の場合は命が危なくなる。ということです。

ただし、多量というのは非常に多い量(目でみてどのくらいか把握できないほどの量)という意味です。

このような実験では、たくさんのアボカドを食べさせるのではなく、アボカドの成分を注射やサプリメントにして、普通ではありえない量をあたえます。

そのため、手作りごはんなどで少量のアボカドをあげたからといって、命の危険になるわけではありません。

多量という部分が具体的に数字になっていないまま、あいまいな情報が広まっていき結果的に、「犬にはアボカドを与えてはいけない!」という情報が広まってしまったのかな、と私は思います。

アボカドが動物に与える影響

犬にアボカドを与えた実験やレポートは見つけられませんでしたが、そのほかの動物実験結果の一部を載せておきます。

グアテマラ産のアボカドの葉を1kgあたり20g食べた授乳中のヤギが乳腺に炎症を起こし、お乳がでなくなり、心筋症や血液内に血栓ができた。

参考:Department of Veterinary Pathology and Public Health, University of Queensland, St Lucia, Australia.(1989 Jul;66(7):206-11.)「Pathological changes in the mammary gland and biochemical changes in milk of the goat following oral dosing with leaf of the avocado (Persea americana).」

鳥(セキセイインコとカナリア)にアボカドをあげた実験では、16匹中7匹が1日から2日で死亡しました。鳥にとってはアボカドの毒性が高く、とにくセキセイインコはアボカドの毒性を受けやすいことがわかっています。

参考:Washington Animal Disease Diagnostic Laboratory, College of Veterinary Medicine, Washington State University, Pullman 99164-7040.(1989 Jan 1;194(1):64-6.)「Avocado (Persea americana) intoxication in caged birds.」

アボカドが与える毒性は、動物の種類や体の大きさ、個体によってさまざまです。

犬に少量でも与えたら症状がでたというレポートは見つからなかったので、犬=アボカドNGではなく、犬=多量のアボカドNGということです。

アボカドだけではなく、どんな食べ物も”多量”に食べると、体で”害”にかわります。

ただ、必ず食べないといけない食べ物ではないので、心配な方はあげないでも良いと思います。

私が愛犬にアボカドをあげている理由

私が参考にしている獣医さんの手作りごはんの本で、アボカドを食べはいけない食べ物として扱っていないからです。

意外にも、アボカドをつかった手作り食のレシピは多くみられます。

私の愛犬にも何度もアボカドをあげていますが、体調が悪くなったことはありません。

私はアボカドの安全性を実感しているので、とくに避けるべき食べ物ではないと思っています。

まとめ:アボカドは犬にあげてもあげなくもどちらでも良い

私は犬にアボカドをあげても良いと判断していますが、心配な方はアボカドをあげないでも大丈夫です。

  • 犬がアボカドを食べたらダメということではなく多量のアボカドNG
  • 手作りごはんでアボカドをあげている人もいる
  • 手作りごはんの本ではアボカドを使ったレシピも多くみられる

ということは、覚えておいた方が誤解がないです。

愛犬にアボカドをあげるかどうかは、それぞれの飼い主さんが決めることなので、その際にこの記事をお役立てください。

>>「これもいいの?意外と犬が食べてもいい食べ物」に戻る

参考資料

阿部又信(2008)『動物看護学全書 第8巻 [改訂3版]動物看護のための小動物栄養学』日本小動物獣医師会 動物看護師委員会監修,ファームプレス社.

山田忠雄他(2017)「新明解国語辞典 第七版」三雀堂社.

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