モナはもう8さいになり、立派なシニア犬です。
病気予防ということで、血液検査からレントゲン、エコーなどシニア用のフルコース健康診断を受けてもらいました。
2さいから毎日、私が作ったごはんを食べて育っていますが、栄養不足や栄養素の偏りによる異常は見つかりませんでした。よかった…
しかし、獣医師のコメントで少し気になることがあるといわれ、4つほど解説してくれました。
この記事では、モナの健康診断の結果と私が感じたこと、これからの食事についてをまとめています。
2023年のモナの健康診断結果:大きな病気は見つかりませんでしたが、気になることがあります
結論からお話すると、大きな病気は見つかりませんでした。
しかし、遺伝によるものが加齢によりでてきているため、これからも定期的に健康診断を受けて、健康を維持してください。ということでした。
獣医師から気になる点があると言われた部分をまとめると、このような感じでした。
- 現在1.9kgとやや太りぎみ(推奨体重は1.6kg)
- よく観察できなかったけど、軽度の歯周炎の可能性アリ
- 膝蓋骨脱臼:遺伝による関節の異常がみられる
- 老化により心臓の弁のしまりが悪くなっている
くわしい結果や気になる点の解説は、写真といっしょにしていきます。
健康診断で調べてもらったところ
- 身体検査
- うんち・おしっこ検査
- 血液検査2種
- 各種レントゲン
- 胸・腹部エコー
フルコースでチェックしてもらいました。
各項目ごとにみていきましょう。
身体検査:やや太りぎみ
子宮蓄膿症の手術から半年ほどで0.3kg増えてしまいました。
子宮摘出手術を受けたあとに、「これまでと同じ食事をすると太ることがあるので、食事、気をつけてください」と言われていましたが、カロリーが少なく水分が多いごはんだし、大丈夫だろうと思っていました。
手術前と同じような食事内容にくわえて、最近、お散歩をサボリ気味だったことが原因だと思っています。反省しています…
写真を見かえしてみると、くびれがなくなっていることがわかりました。本当に自分にショックです。
そのほかの異常はみつからず、肌や毛並みの状態はよいとのことでした。この年齢になると皮膚炎やしこりがみられることも多いので、少しだけ安心しました。
うんち・おしっこの検査:異常なし
おしっことうんちは以上はありませんでした。
神経・筋骨格系:関節の異常あり
うまれつきの関節の異常がみられました。
調べてみると、歩いているときや何もしていないときに脱臼してしまう関節の異常だそうです。本来であれば自分で脱臼を治せるため、気づかない飼い主さんも多いようです。
モナは数年前から、横になっていたところから立ち上がるときに、足をうしろに伸ばすしぐさを見せることがありました。脱臼した足を戻すのがクセになっているとこのようなしぐさを見せることがあるそうですが、関節に異常がない犬が伸びをするときもするようなので、この仕草が異常のサインなのかはわかっていません。
脱臼している状態が続くと関節の痛みがうまれ、お散歩や運動を嫌がることがあるため、手術が必要になることがあるそうです。
いまのところ関節を痛がって走るのをやめたり、ケンケンしたり、足を引きずる様子はみられませんが、グレード2〜3と診断されました。
顔まわりの検査と聴診:軽度の歯周炎の可能性あり
モナの性格上、口のなかは見せてくれなかったようですが、軽度の歯周炎がみられるかも、と言われました。
毎日歯磨きしているのに、歯周炎!?犬の歯磨きって本当にむずかしい…!とあらためて思います。
そのほかは異常はみられず、心臓の音も異常なかったので、少し安心しました。
血液・血圧検査:異常なし
BUNとアルブミンがやや高いのは、一時的な脱水のせいで治療の必要はないといわれました。
子宮摘出手術後の血液検査は項目が真っ赤だったので、真っ黒い検査結果に安心しました。
レントゲン検査・胸:頸部気管の虚脱あり
前回同様、レントゲンをみると息が苦しくなるほど狭いです。今後、咳がみられるとお薬や手術が必要になるといわれました。
一般的には手術を選ぶ方が多いようですが、食事で改善が見込めると自身の経験から発言している獣医師の方をみつけたので、より食事を意識してみようと思いました。
レントゲン・心臓:弁があつくなっている
老化により心臓のフタのような役割の弁があつくなっており、しまりが悪くなっているようです。現在はごく軽症のようです。
チワワがなりやすい心臓病の一つのため、定期的な受診をしながら様子をみていきましょうといわれました。
いや、様子見って…いまできることや食事に関して教えてほしいと思いましたが、自分で調べようと思い、聞くのをやめました。
レントゲン・胆のう:すこし泥が溜まっている
前々回もそうでしたが、胆泥症の傾向があるようです。
血液検査で異常がなかったことと、症状がないこと、健康な犬にも見られるため、そこまで心配しなくてもよいといわれました。
レントゲン・肝臓・腎臓・膵臓:異常なし
その他の臓器には異常はみられず、元気だそうです。
健康診断を終えてみて:食事を変えていこうと思った
大きな病気はみつからなかったものの、体重の増加や心臓のこと、関節のことがショックで、結果をみてすぐには記事をかけませんでした。
手作りごはんだし、病気にならずに一生過ごせるだろう。と気楽に考えていました。実際は、老化による症状がでてきており、手作りごはんでも老化にはあらがえないのかな…と少し落ち込みました。
しかし、異常がないところの方がほとんどで、モナは元気なので、未来の病気を不安に思って落ち込むのはモナに失礼かもと思い、いまできることをしようと思いました。
そこで、取り入れるとよい食材やいまできること、症状の原因などを徹底的に調べることに。
太り気味:お散歩をサボらない、おやつを減らす
獣医学書では、よく、「肥満は飼い主がつくりだす」という言葉が書かれています。その言葉の意味を自分の身で実感しました。
モナが太ってしまったのは、ホルモンの崩れもそうですが、運動不足とカロリー過剰によるものです。
健診後は、毎日お散歩に行き、おやつは水で伸ばした牛乳をたまにあげるくらいにしています。
犬のダイエットは、1週間でいまの体重の1〜3%を目安に減らしていくと健康的に痩せられます。モナの場合は、1週間で19g〜57g減っていくとよいということになります。
焦って体重を減らしすぎないよう、モナにプレッシャーやストレスを与えないよう、ゆっくり適正体重の1.6kgを目指していきます。
継続が大事モナ
膝蓋骨脱臼:マッサージで改善の余地あり
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)についてより詳しく知りたいと思い、本棚を探していると、犬の関節に関する獣医師の本をみつけました。過去の私が買っていたようです。
膝蓋骨脱臼のことものっており、著者の岸上義弘さんによると、1〜4でしめされるグレードは不正確だと書かれており、グレードが高いからと手術が必要だと判断するのははやい。と書かれていました。
グレードが高くてもマッサージやサポーターで脱臼の症状が緩和した犬のことが書かれていたので、関節をいたわった食事とストレッチを頑張ろうと思いました。
滑らないように肉球の間の毛も定期的に自宅でカットしていこうと思います。
頸部気管の虚脱あり:食事療法をしてみる
私が調べてわかったことは、気管虚脱の食事療法をすすめている複数の獣医師さんは、コラーゲンやたんぱく質をとろう!と共通して言っているということです。
気管は軟骨(おもな材料はたんぱく質やコラーゲン)でできているため、それらを食事で補うことで気管が強くなり、へたれにくくなるそうです。
やってみる価値は十分にありそうだと感じています。モナがとても苦しくなってしまうのであればその時は手術も考えていますが、いまはコラーゲンとたんぱく質を積極的に食事に取り入れようと思います。
心臓の弁について:地中海食を参考に、タウリンとLカルニチンを意識する
お魚や質の良い油がごはんのメインとなる地中海に住む方たちは、統計的に心臓病の発症率が低いことから、地中海食が心臓病の予防や対策によいのでは、と考えられています。
地中海食は炎症をおさえ、血栓を予防するオメガ3脂肪酸が豊富なため、全身に血液を送る役割の心臓にとって、自分の仕事をサポートしてくれ、負担を減らしてくれる存在なのかなと私は推測しています。
犬と猫のための手作り食の著者、ドナルド・R・ストロンベック獣医師によると、心臓病の一つ、拡張型心筋症になりやすいコッカースパニエルの血液を調べてみると、タウリンやLカルニチンの値が低かったそうです。
また、拡張型心筋症になりやすいボクサー、ドーベルマン、コッカースパニエルなどのなかには、Lカルニチンを投与すると症状が改善し、寿命が伸びた例もあるそうです。
みずからの臨床経験から、犬猫の心臓病の予防や治療にタウリンやLカルニチンは有効な可能性があると著書のなかで話しています。
そこで、お魚やナッツなどを増やし、お肉は牛肉やラム肉、馬肉などの赤身、貝類、魚の血合いなどを意識してあげていこうと思いました。
さいごに:やっぱり食べもので予防ケアしていきたい
健康診断が終わり、改善点がたくさんみつかりました。いまできることを食事に取り入れて、将来、モナが痛みや苦しみを感じないようにしたいと思いました。
とっても個人的なことですが、お金を払って病気をみつけにいく健康診断の意味と、獣医さんの、様子見という言葉にとてもひっかかっています。
予防のために必要性は感じているのでモナには受けてもらっていますが、うーん、なんだろう…と毎年モヤモヤしています。
とりあえず療法食を食べましょうだったり、症状がでるまで経過観察。症状がでたらおくすりや治療を始めましょうって、それでは遅いのでは、と思ってしまいます。
本当は、手作りごはんを専門にしている獣医師にみてもらいたいけど、沖縄にはないので、いまはある程度手作りごはんに理解のある獣医師にみてもらっています。
もっと原因にアプローチする考え方や予防やケアに関する食事療法が浸透してほしいなと思ったので、私ももっともっと情報を発信していこうと思いました。
参考文献
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