一応、ドッグフードの裏側(成分)はみるようにしている。
カタカナの名前のものに、なんとなく胸がざわつく。
どんな添加物が愛犬の体に悪くて危険なの?このまま今のフードをあげててもいいのかな…
いつまでも元気でいてほしいから、体に悪いものはあげたくない。
と思っているあなたのお悩みを解決します。
私は以前、ニュートロのシュプレモをあげていました。
全然食べなくなったので、もしかして体に悪いものが入っているから食べないのでは?と思ったので調べてみると、びっくりすることばかりでした。
フード全体に不信感を抱いてしまい、いいフードを選べる自信がなくなったので自分でごはんを作るようになりました。
昔の私のように、「ドッグフードの添加物のことをもっと知りたい。」と不安でいっぱいなあなたに、事実が届けば、、という思いで書きました。

犬の管理栄養士と上級食育アドバイザーをもつ私が、参考書や論文、医学書などを参考にしながら、記事を書いたので信頼度は高いです。
危険な原材料もお伝えするので、この記事を読めば、愛犬の体とってよくないものをすべて避けることができます。
なるべく体に悪いものはたべさせたくない。と思っているあなたが知りたい情報がすべて載っているので、ぜひさいごまで読んでみてください。
ドッグフードの危険な添加物&原材料一覧

私が、愛犬の体を思うなら避けたいと感じた添加物や原材料です。
なにをもって危険って判断したの?
以下の4つに当てはまるかどうかで判断しました。

- 実験で犬や人へのリスクがある
- 劇物や毒物に指定されていて、人の食品では使われていない
- 食品添加物商社や食品メーカーなどの関係者が避けている
- 愛犬はもちろん、私自身が口にしたくないと思った
もともと添加物自体の実験データが少ないこと、くわえて、犬の実験データも少ないので判断がむずかしかったです。
なので、4つの項目に当てはまった=キケンだと判断しました。
なるべく避けたい危険な添加物

ドッグフードにいれる目的や人、犬への毒性、ドッグフードでの制限があるのかなどを1つずつ解説します。
さっそく、みていきましょう。
赤色◯号、黄色◯号などの着色料

フードの色を鮮やかにしたり、ジャーキーをおいしそうな肉っぽい色にするための添加物です。
色味をつけるためだけの添加物なので、犬にとっての必要性は低いです。
着色料の人間への毒性

着色料は、人間の子供でのADHD、自閉症、奇形児の出産リスクアップ、突然変異(がん細胞ができやすくなる)と関係しています。(参考:Hypersensitivity reactions to food and drug additives: problem or myth?)
これらの着色料はある程度害がわかっているのですが、日本でよく使われています。
- 青1号、2号
- 赤色2号、3号、40、104号
- 黄色4号、5号
- みどり3号
私たちの食品にも犬の食品にも使うことができます。
着色料のマウスでの毒性
上記の着色料を、マウスに少量1年〜2年かけて与えた実験では、がんや腫瘍(とくに肝臓、リンパなど)がみられました。(参考:In vitro and in vivo indications of the carcinogenicity and toxicity of food dyes)
着色料の犬への毒性

12頭のビーグル犬を3つのグループにわけて、黄色4号(タートラジン)のはいったフードを0、1、2%含ませたフードを2年間あげた実験では、2%のごはんを食べた1頭が胃炎になり、それ以外のビーグルたちは血液異常や腫瘍、臓器の異常などはみられなかったそうです。(参考:米国ワシントンDC 食品医薬品局)
つまり、多すぎると胃炎になる可能性があるかも。でも、くわしいことはわからない。という感じです。
着色料の犬の致死量
不明です。
フードでの制限アリ・ナシ
フード・おやつでの制限はないため、どれだけ入れてもOKです。
着色料はどんなものに多いの?
ドギーマンのジャーキーや、サンライズのガム、ユニチャームのフードなどでみられました。
亜硝酸ナトリウム

ドッグフードでは、フードやおやつの色をピンク色にする目的で使われています。
亜硝酸ナトリウムの人への毒性

目への刺激が強く、臓器の障害がみられるため、劇物に指定されています。
亜硝酸ナトリウムには、もう一つ心配な点があります。

亜硝酸ナトリウムがお肉の栄養素と結びつくと、体の中で発がん性物質(ニトロソアミン)をつくることです。

ハムやベーコンなどの加工肉は亜硝酸ナトリウムとお肉が組み合わさった食品は、国際がん研究機関(IARC)は、人に対して発がん性がある。と認められています。
ちなみに、ハムはタバコやお酒と同じグループ1です。
亜硝酸ナトリウムの犬への毒性

乳がんになった犬はそうでない犬よりも、亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムの量が多かったことがわかっています。(参考:Oxidative stress and inflammatory response biomarkers in dogs with mammary carcinoma)
また、慢性弁膜症や拡張型心筋症などの心臓病の犬も、健康的な犬と比べると亜硝酸ナトリウムと硝酸ナトリウムの濃度が高かったことがわかっています。(参考:Serum nitrate and nitrite in dogs with spontaneous cardiac disease)
亜硝酸ナトリウムが、犬の乳がんや心臓病とどう関係しているのかはまだわかっていません。

モヤモヤするモナ…
亜硝酸ナトリウムの致死量
犬の致死量は1kgで40mgです。(参考:Sodium Nitrite as an Additive in Dog Food)
亜硝酸ナトリウムの制限:アリ

ハムよりもドッグフードの方が多く亜硝酸ナトリウムをいれてもいいことになっています。
亜硝酸ナトリウムはどんなものに多いの?
ドギーマンのジャーキー、ペディグリーのフード、シーザーのトッピングでみかけます。
ウェットフードかセミモイストタイプのフードに多いです。
硝酸ナトリウム(硝酸ソーダ)
食品を腐りにくくするために使われます。

毒性が強いため、劇物に指定されています。
硝酸ナトリウムの人への毒性

国際がん研究機関(IARC)は、ヒトへの発がん性があると認めています。
理由は、亜硝酸ナトリウムと同じ発がん性物質(ニトロソアミン)を作り出すからです。
人間の食品では量が制限されています。
硝酸ナトリウムの犬への毒性

フードの2%に硝酸ナトリウムをいれて105日、125日与えた実験では、体に異変はみられませんでした。(参考:Nitrate in foods: harmful or healthy?)
ただ、硝酸ナトリウムは犬の体内で亜硝酸ナトリウムに変わります。
実験で毒性はみられていませんが、私は、硝酸ナトリウムは亜硝酸ナトリウムと同じように危険性が高いと考えています。
硝酸ナトリウムの制限:ナシ
制限はありません。
硝酸ナトリウムの致死量
不明です。
硝酸ナトリウム(硝酸ソーダ)はどんなものに多いの?
キアオラ、ソリッドゴールド、ジウィなどの海外で人気のドッグフードにはいっていることが多いです。
エトキシキン
エトキシキンは、油の劣化をとめる力が強い添加物です。
くわしく説明すると、

油が劣化すると過酸化脂質(かさんかししつ)という、犬のがんの発生や増殖をうながす物質にかわります。

エトキシキンは、過酸化脂質をつくるのをとめるはたらきが強いので、優秀な添加物です。
エトキシキンの人への毒性

その反面、毒性が強いため人間の食品では使われていません。
食品安全確保総合調査では、人のリンパ球(免疫力のかなめ)の死滅したことが報告されています。
エトキシキンの犬への毒性
1988年アメリカで、ある飼い主と獣医師からエトキシキンの有害性がはじめて報告されました。
犬の飼い主と獣医によって観察された症状は、肝臓、腎臓、甲状腺および生殖機能障害、催奇形性および発がん性の影響、アレルギー反応、そして多くの皮膚と髪の異常
引用:Ethoxyquin: An Antioxidant Used in Animal Feed
そのあとの実験では、ラット、犬、にわとり、人間、ティラピア、猿で体重減少、肝臓や腎臓の損傷、貧血、アレルギーなど、同じような症状がみられました。
ただ、エトキシキンの量や症状がでた犬の体重、シチュエーションがわからないので、情報としてはすこしあいまいです。

体重1kgにつき100〜200mgのエトキシキンを28日間、ビーグルに注射で与えた実験では、17日以内にすべてのビーグルがなくなりました。(参考:食品安全確保総合調査 エトキシキン)

14頭の犬に0.0001mgを毎日、5年間与え続けた実験では、体への異変はみられませんでした。(参考:食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会 食品安全委員会農薬専門調査会)
つまり、大量は危険だけど少量なら大丈夫。ということですね。
エトキシキンの問題点

獣医専門誌『ペットフード疑似科学を科学する』の著者である本澤清治さんによると、フードの原料になるミールや魚粉、肉粉は油分が多く、自然発火が起きやすいそうです。
輸入や移動の際に船での火災を防ぐため、大量のエトキシキンを原料と混ぜます。

そのときに加えたエトキシキンは原材料に表示しなくていいため、原材料にエトキシキンと書かれていなくても、ほとんどのドッグフードに使われていると考えた方がいいと獣医師専門誌で話しています。(参考:獣医専門誌『ペットフード疑似科学を科学する』著本澤清治)
致死量
体重1kgにつき100〜200mgほど。
エトキシキンの制限:アリ
1kgの犬の約1食分(25g)には、1.875mg量のエトキシキンが含まれている計算になります。(最大量のエトキシキンが入っていた時の場合です)
犬の致死量には到底及びませんが、人間と比べると量が多いです。
この数字に、輸入時につかったエトキシキンが含まれているのかは不明です。
エトキシキンはどんなものに多い?
エトキシキンを使っているドッグフードは見つかりませんでした。
ただ、原材料にかかれていないとなると避けるのは難しいのかな、と感じました。
ソルビン酸カリウム

チーズやハム、ジャムなどを長持ちさせるために使われる添加物です。
ソルビン酸カリウムの人への毒性

ガーズィ大学のSevcan Mamurらの実験では、ソルビン酸カリウムが人のリンパ球に対して遺伝子毒性(がん発症の1歩手前まですすめること)があることも報告されています。(参考:Does potassium sorbate induce genotoxic or mutagenic effects in lymphocytes?)
食品安全委員会が行った人体や人の細胞を使った実験では、接触性じんましん、遺伝子毒性があることや、特定の添加物とくっつくと発がん性のある物質をつくってしまうこともわかりました。
たとえば、

ドッグフードによく使われている添加物ばかりです。
ソルビン酸カリウムの犬への毒性

ソルビン酸カリウムの犬への毒性はかなり低いです。
そのため、ソルビン酸カリウム単体ではあまり心配しなくても大丈夫です。
ただし、上記の特定の添加物を同時にとったときの安全性の検証されていないので、ドッグフードの裏をチェックして、さきほどの添加物が揃っていないかはチェックした方がいいでしょう。
ソルビン酸カリウムの致死量
そもそも毒性がみられなかったため、不明です。
ソルビン酸カリウムの制限:ナシ
ありません。
ソルビン酸カリウムはどんなものに多いの?
ロイヤルカナンのフードに多く、そのほかではプッチーヌやペティグリーのフードでみられました。
没食子酸(もっしょくしさん)プロピル

油の劣化をとめる力がかなり強いのが特徴で、バターに使われています。
没食子酸プロピルのマウスへの毒性

マウスのがん細胞が増えるのを抑えたり、肝臓の細胞を保護し臓器を回復させる役割もみつかっています。(参考:Propyl gallate reduces the growth of lung cancer cells through caspase‑dependent apoptosis and G1 phase arrest of the cell cycle)
その反面、マウスを使った実験では子宮が小さくなったり、肝臓が大きくなったり、ホルモン異常がみられた実験もあります。(参考:Safety and efficacy of propyl gallate for all animal species)
没食子酸プロピルの人への毒性
人での実験はされていないため、体内でどうなるかは不明です。

ただ、肌への刺激が強いことや、量によってはアレルギー皮膚炎になるリスクがあるということがわかっています。
そのため、保護手袋が推奨されている劇物です。
没食子酸プロピルの犬への毒性

量をかなり多めにして与えても犬への毒性はみられなかった。という実験データが多かったです。
フードに0.0117%の没食子酸プロピルをいれて、犬に14ヶ月与えても異変はみられませんでした。(参考:国立公衆衛生研究所 藤田正彦)
「どんな食品にはいってるのかな。」と思い調べてみると、没食子酸プロピルが原材料にのっている日本の食品は1つも見つけられませんでした。
没食子酸プロピルを使ったドッグフードは見かけたので、もしかして、ドッグフードにしか使われてないのかな。と不安になりました。
没食子酸プロピルの制限:ナシ
制限はありません。
没食子酸プロピルの致死量
毒性が見られなかったので、不明です。
没食子酸プロピルはどんなものに多いの?
ロイヤルカナンでよくみかけます。
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)

油や成分の劣化を防ぐために使われます。
人間の食品(油脂やにぼし、ポテトチップスなど)や歯の治療時に神経をマヒさせるために使われることもありますが、おもにドッグフードや家畜のえさ、化粧品に使われています。
BHAのラットへの毒性

フードの0.5~2%、BHAを含むフードをラットに2年間あげた実験では、前胃部分にがんがみられました。(参考:ミニレビュー 合成抗酸化剤)
そのことから、国際がん研究機関(IARC)では、人への発がん性のリスクがあるかもしれない。と排気ガスと同じグループの2Bに指定されています。
ただ、前胃というのは犬や人にはない臓器なので、BHAががんを連れてくることはないのでは?という意見もあります。

BHAの量や条件、動物の種類によっては間接的にがんをおさえる働きも報告されている、不思議な添加物です。
BHAの人への毒性

BHTを取り扱う際には、保護手袋や保護衣の着用するようにと安全データシートで注意書きされています。
BHAの犬への毒性

1日250mgを超えて犬に与えると、肝臓に障害をもたらすことが報告されています。(参考:食品酸化防止剤の毒性および代謝について)
生後7〜8ヶ月のビーグル25頭に、1kgにつき10,000mgのBHAを6ヶ月与えた実験では、成長遅延がみられました。(参考:Safety and efficacy of butylated hydroxyanisole (BHA) as a feed additive for all animal species)
BHAの制限:アリ
1kgの犬の約1食分(25g)に、7.5mgほどのBHAやBHTが含まれている計算です。(最大量までBHAやBHTが入っていたときの量です。)
犬での毒性があまりみられていないため、人間と比べるとかなり多いです。
BHAの致死量
致死量はわかりませんでした。
厚生労働省によると、犬にとって安全な量は犬の体重1kgにつき50mgまでとされています。
BHAはどんなものに入ってるの?
ロイヤルカナン、アイムスなどのフードでよく見かけます。
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)

油やプラスチックの劣化をふせぐために使われます。
BHAと同じはたらきをしますがBHAよりも吸収がはやく、皮膚や脂肪に溜まりやすいという性質があります。
BHTの人への毒性

人間が原液を口にすると、ふらつきやめまいなどの神経症状や嘔吐、頭痛などがみられる劇物です。
目や生殖機能への刺激が強いため、取り扱い時には保護服などの着用が推奨されています。
BHTのマウスでの毒性

マウスやラットでの毒性は強く、発がん性や臓器の障害をもたらすことがわかっています。
体重1kgにつき0.5~1.0gのBHTを長期間摂取したマウスには、腎臓と肝臓への損傷がみられ、肝臓に障害をもたらしました。(参考:Final Report on the Safety Assessment of BHT)
BHTを与えられたラットは、前胃粘膜表面の腫瘍や皮膚の悪性腫瘍の発生確率がアップしました。(参考:2 Final Report on the Safety Assessment of Butylated Hydroxyanisole)

ベンツピレン(たき火やゴミを燃やしたときにでる発がん性物質)などの化学物質によるがんを抑制する作用も報告されています。
悪いところばかりというわけではありません。
BHTの犬への毒性
犬への毒性は報告されていません。
7匹のビーグル犬の体重1kgにつき25mg、110mg、220mgのBHTを6ヶ月間あたえた実験では、どのグループでも体に異変がみられることはありませんでした。
(参考:Six-month toxicity study of butylated hydroxyanisole in beagle dogs)
BHTの致死量
毒性もみられなかったため、不明です。
ドッグフードでの制限:アリ
犬では毒性がみられませんでしたが、なぜか量に制限があります。
BHAと同じように、1kgの犬の約1食分(25g)に、7.5mgほどのBHAやBHTが含まれている計算です。(最大量までBHAやBHTが入っていたときの量です。)
犬では毒性が見られなかったため、人間よりも許容量が多くなっています。
BHTはどんなものに多いの?
アイムスやプロマネージ、ペディグリーのフードで見かけます。
ドッグフードで避けたい原材料

ここからは、なるべく避けたい食材です。
食材の栄養面やいれる目的、体に悪いのかどうかを見ていきます。
ミール

フードにタンパク質という栄養素を加えるために使われます。
私たちの食品をつくるときに余った動物のお肉を加工したものがミールです。
動物たちの臓器や顔の一部、死体などが使われます。
ミールの犬への毒性
ミールと犬の実験はされていないので、毒性はわかりませんでした。

考えられる毒性は、動物に打たれた抗生剤の蓄積による薬物耐性や、エトキシキンの大量添加による臓器の損傷などです。
ミールには動物たちの死体(dead meat)や死にかけ(dying)のお肉が使われています。
そのことから、4Dミートというあだ名で呼ばれています。
ミールについて詳しく解説しています。

衝撃的な内容ですが、愛犬の健康を心から願っている方はぜひ読んでみてください。
ミールはどんなものに多いの?
ニュートロやウェルケア、ビタワンのフードで見かけました。
チキンミールやチキンウィングミールなど、ミールの前をみると原料の動物が知れます。
エキス

エキスは調味料のようなもので、味付けのために使われる添加物に近い食品です。
お肉を焼いた時にでた肉汁や、野菜を絞ったときにでた汁をイメージしがちですが、実際はちがいます。

食材に熱水抽出や酵素反応などの科学的処理をほどこしてできたものが、エキスです。(参考:高機能酵母エキスの開発と食品への利用)

めんつゆやドレッシング、ラーメンのスープ、出汁、パン、ドッグフードなど、いろいろな食品の味の向上につかわれています。
出汁パックに昆布エキス使うことで、昆布を使っていなくても昆布が持つうまみや味をつけることができます。
エキスの毒性

目や皮膚、気道にとっては刺激があり、炎症を起こすことがわかっています。(参考:Material Safety Data Sheet Yeast Extract)
発がん性や慢性毒性(長く体に入れた時に起きる悪い影響)、変異原性(遺伝子の変化)などへの影響は不明です。

エキスは味覚障害を引き起こすリスクがあるから、せめて、まだ食べものの味すらわからない子供が食べる食品にはいれないで欲しい。という本もいままでで何度も読みました。
私には、小学6年生の弟がいます。
弟のお友達はよくコンビニのおにぎりを食べているのですが、「母親が握ったおにぎりは味がしないからおいしくない」と言っているのを聞きました。
切ない気持ちになりました。
犬でも同じようなことが言える。という証拠はありませんが、生野菜やヨーグルトは食べないけど、犬用のおやつなら食べるという場合は、フードの裏側に「エキス」という文字がないか、みてみてください。
もしかしたら、味覚障害になっているかもしれません。
エキスはどんなものに多いの?
ロイヤルカナン、ヒルズ、シーザーのフードでみかけました。
タンパク加水分解物

タンパク加水分解物は、お肉やお魚が原料のうまみ調味料です。
うまみだけでなくコクもつけられるので、いろいろな食品の味付け担当として使われています。
私たちの身近な食べものでは、出汁、ラーメンのスープ、カレーのルーなど、味の濃い食品でよく見かけます。
タンパク加水分解物の毒性

体に悪いかどうかはわかっていません。
ただ、すこし心配な点があります。
タンパク加水分解物をつくるときに、塩素化合物であるクロロプロパノール類が発生すること。です。

塩素化合物とは、オゾン層を破壊するダイオキシンが代表的で、麻酔薬、農薬にも使われるほど毒性が強いです。
大量のクロロプロパノール類をマウス・ラットに与えると、がんの発生や腎臓、精巣その他の臓器で良性の腫瘍がみらました。(参考:食品中のクロロプロパノール類の概要)
美味しいし安い!というメリットしかわかっていないので、私はあまり信用していません。
アレルギー食としてのタンパク加水分解物

タンパク加水分解物は犬の免疫系を刺激しずらいことから、犬のアレルギー食にも使われています。
アレルギー症状をもつ58匹の犬に大豆のタンパク加水分解物のフードを与えたところ、36匹はアレルギーが改善し、もとの食事に戻すと再発したというデータがあります。(参考:Diagnosis of Adverse Reactions to Food in Dogs: Efficacy of a Soy-Isolate Hydrolyzate-Based Diet )
アトピー性皮膚炎をもつ犬にも有効であることもわかっています。
「でも、がんとか腫瘍とかいわれたら気になる、、」
じつは、比較的安全性が高いタンパク加水分解物もあります。

それは、酵素で分解したタンパク加水分解物です。
クロロプロパノールが作られないので、がんや腫瘍の心配はいりません。
もし、あなたが愛犬のアレルギーで困っていてタンパク加水分解物食を考えているのであれば、「酵素分解法」でできたタンパク加水分解フードを選ぶようにしましょう。
タンパク加水分解物はどんなものに多いの?
ロイヤルカナン、ニュートロ、ヒルズなどのフードでよく見かけました。
ミックストコフェロールやローズマリー抽出物は?

結論、ミックストコフェロールもローズマリー抽出物も毒性は低めです。
この2つに関してはあまり心配しなくてもいいかな〜と思います。
ミックストコフェロール:毒性はかなり低い

ミックストコフェロールは、天然と合成ビタミンEを混ぜた酸化防止剤(BHAなどと同じように油の劣化を防ぐ)で、もともとは栄養素です。
BHAやBHTと比べると油を劣化させる力は劣るものの、ビタミンE自体の毒性が低いため、安全性は高いです。
犬の体内でビタミンEと同じ働きをするかは不明なので、栄養素もとれる!とは考えない方がいいと思います。
ローズマリーエキス:一生取り続けるのはリスクがある

ローズマリーエキスには、マウスのてんかんを抑制したり、ストレス軽減などのはたらきがあります。(参考:Therapeutic effects of rosemary (Rosmarinus officinalis L.) and its active constituents on nervous system disorders)
ほかの添加物とちがいメリットもあるので、私はローズマリー抽出物は安全だと思います。
ただ、過剰にとるとアレルギー症状がでやすくなるので、ローズマリー抽出物を含んだフードを一生あげるのはあまりよくないです。

どんなたべものも食べ過ぎるとキケンなんだね
さいごに:フード+手作りごはんで目指せ長生き!
この記事を読んでいるあなたは、愛犬にいつまでも元気でいて欲しい。と思っているのではないでしょうか。
体に悪いものはあげたくない。と思っているからこそ、ここまで辿り着いたんですよね。
じつは、ドッグフードとある食事を組み合わせるだけで、犬の寿命が伸びることが実験でわかっています。
それは、飼い主が作ったごはんです。
2003年、ジェラール医師により調べられた実験では、手作りごはんを取り入れればいれるほど平均寿命が伸びることがわかっています。

食事内容 | 平均寿命 |
---|---|
ドッグフードのみ | 12.4歳 |
ドッグフード+手作りごはん | 13.6歳 |
手作りごはんのみ | 15.7歳 |
つまり、手作りごはんを取り入れるだけで長生きできる。ということです。
私がフードをあげていたころは、愛犬の体にもっといいものをと思って、時間もお金もかけてフードを選んでいました。
ですが今は、フード選びにではなく、手作りごはんをどうやって取り入れるかを考えた方がいいと感じています。
食生活を変えるだけで愛犬といっしょに過ごせる時間が増えると考えると、なんだかワクワクしますよね!
手作りごはんのはじめかたで、手作りごはんについて解説しています。
この機会に、ぜひ時間のある休日や週末に挑戦してみてください。
自分で作れない!という人は、レトルトの手作りごはんもあるので、チェックしてみてはいかがでしょうか^^
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